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予知保全の5つのメリット|予防保全との違いとは

設備保全イメージ2

製造現場における予防保全は、生産効率を上げるために重要な役割を持ちますが、近年では予防保全ではなく、IOTを活用した予知保全が重要視されるようになってきました。

ここでは「予知保全」が与えるメリットと予防保全との違いを明確にしていきます。

予知保全とは

一言でいうと「設備を常に監視し、故障履歴などを計測することによって、トラブルが発生する前の適切なタイミングで設備点検/備品交換を行うことができるようにする状態基準保全」のことです。

もう少しわかりやすくすると、「故障を予知して壊れる前に解決する」ことだと理解するのが早いかもしれません。

製造ラインでは、設定ミス/老朽化/部品の消耗などにより設備が止まることがありますが、キャリアの長いエンジニアは、設備の調子を感覚で判断することができ、止まる時間を最小限に抑える等の保全活動ができます。

ただ、キャリアの長いエンジニアの間隔を誰もが持っているわけではありません。そこで、IoTを活用することでデータ分析を常に行い、モーターのいつもと微妙に違う音や、設備の異常な振動を感知できるようになるので、誰でも先回りした保全ができるようになります。

予防保全と予知保全の違いとは

  • 予知保全は状態基準保全(Condition Based Maintenance)
    設備の状態を常に監視して、劣化状態や異常動作を把握することで、状態に合わせた最適なメンテナンスを行う保全方法です。
  • 予防保全は時間基準保全(Time Based Maintenance)
    おおよその周期を決め、定期的にメンテナンスを行う保全方法です。

どちらも保全方法が全くことなるものなので、現場の変化も大きくなります。それぞれの具体的な違いを見てみましょう。

予知保全 予防保全
導入コスト 有り 無し
故障リスク 低い 中程度
ダウンタイム 少い 少~大

予知保全は導入コストがかかる代わりに、設備の状況を常に把握できるため、急な故障リスクは非常に低くなり、修理箇所なども明確になるため、ダウンタイムが大幅に削減できます。

予防保全と予知保全の一番の違いは、状態把握できることによるダウンタイム削減です。

しかし、予防保全と予知保全の違うはこれだけではなく、細かく見ていくと経営的に直結する良い違いがたくさんあります。

ここからは予防保全との違いを予知保全のメリットとしてご紹介していきます。

予知保全が現場にもたらす4つのメリット

予防保全メリット

予知保全は現場に大きなメリットをもたらします。

具体的にどんなメリットがあるのか見ていきましょう。

(1)設備の部品交換頻度が適切になる

予知保全が行えるようになると、その特性から最適なタイミングで部品の交換が行えるようになるため、無駄な部品コストがかからないようになります。

設備保全は、設備の修理に対して部品交換や修理などに掛る時間は切っても切り離せませんが、予知保全と予防保全で部品の交換周期が異なります。

予防保全の場合、一定周期で部品の交換等を行うため、本当はまだ使える部品でも交換することがあるため、どうしても無駄がでてしまいます。

しかし、予知保全は異常を感知した際に部品を交換することができるようになるため、「もう少し使えるかもしれないけど、設備トラブルが起きる前にと交換しておく」という予防保全をしなくて済むため、部品寿命を最大限に伸ばすことができるようになります。

(2)保全担当者を最小限に削減できる

予知保全の場合、必要以上に保全担当者をおいておく必要はないので人件費の削減ができます。

常に最低限の人数で設備をモニタリングすることで、設備の状況把握ができるようになり、おかしな動作を検知した時には最適な人員を最適なタイミングで配置することができるようになります。

結果的にあまった人件費を製造に回すこともできるようになったり、生産性の向上にも役立ちます。

(3)ダウンタイムを最小にできるので生産性が向上する

予防保全でも設備トラブルを防ぐことはできますが、部品だけが原因でトラブルおきるわけではありません。

いつどんなタイミングで設備が止まるかもわからないですし、設備が止まってから原因追求をしていると、どうしてもダウンタイムが長くなってしまいます。

しかし、予知保全であれば、設備トラブルが起こる前に、通常時とは異なる振動や温度などを感知することができるようになり、設備トラブルの原因をすぐに追求できたり、止まる前に事前に手を打つことができるようになります。

その結果、ダウンタイムを最小限に抑えることができ、生産性が向上します。

(4)保全担当者の教育コストが低下する

長い間技術を培ってきた保全担当者だと、直観で修理箇所がわかったり、故障前に対応できることもあるかもしれませんが、新入社員や入って間もない人材だと、同じように仕事はできません。

なにより、同じぐらいの技術を身につけるには、それなりの時間が掛かります。

しかし、予知保全では異常が出ている箇所の特定が早くでき、明確に修理場所を特定できる場合も多いので、必要以上に保全担当者の教育に時間をかことなく即戦力化できます。

その結果、教育コストが低下したり、採用する際に見る人材の持っている技術レベルは引き下げることができるため、採用のしやすさもアップします。

予知保全システムは導入するべきか?

設備保全イメージ

予知保全のメリットをここまでお伝えさせていただき、多くのメリットがあることをご理解いただけたかと思います。

しかし、予知保全を導入するべきかどうかは、導入コストと削減できる費用を踏まえた費用対効果次第です。

現場で動いている設備はいくつもあるので、止まったときのダウンタイムが大幅にでる設備のみ予知保全システムを導入し、それ以外は予防保全を行うなどの対策もあります。

しかし、どの程度の人件費削減ができるのか、どの程度の工数削減ができそうなのかといった算出はそう簡単にできないため、予知保全システムを扱っている会社に問合せをして、どの程度削減ができそうなのかのシミュレーションをしてもらうのがオススメです。

予知保全システムを導入した場合の例

自動車部品工場で、高頻度で設備エラーが出ていた”かしめ機”に予知保全システムを導入した際に、設備エラーが6割減少および、ライン停止時間の7割減少した例があります。

減少した理由は、予知保全システムを導入したことにより、1日にでている”設備エラーの回数”と”止まっていた時間”の見える化ができるようになったことにより、適格な対処ができるようになったためです。

■見える化できたことで分かったこと

発生していた問題
  • 5秒以上の設備エラーが月30件以上も発生していた
  • ライン停止時間が1ヶ月に1時間半以上もでていた
多かった設備エラーの種類
  • ワークの配置ズレ
  • ガイドやセンサの位置調整ミス
  • ゴミ詰まり

↓↓↓ 見える化できたことで明確になった対策 ↓↓↓

対策
  • ワークやガイド、センサーなどの位置ズレをなくすために、品番ごとにわかるような目印テープを貼る
  • 毎日生産開始時にゴミ詰まりチェック&清掃

的確な対策を行うことができるようになった結果、この設備の設備エラーが6割削減し、ライン停止時間は7割削減しました。

まとめ

予知保全は、下記のような効果があり、生産性をあげることができる優れた設備保全方法です。

  • 部品コストの削減ができる
  • 人件費の削減ができる
  • 教育コストの削減ができる
  • ダウンタイムの削減ができる

しかし、だからと言って必ず導入したほうが良いわけではなく、効果をしっかりと見極め、費用対効果はどうかを見極める必要があります。

どの程度の費用対効果がでそうなのかについては、ネクスタをはじめ予知保全システムを扱っている会社へお問合せください。